清水博子『カギ』 


インターネットに掲載された日記を題材とした小説。
これといった個性のない普通の人のようだけれども、裏に精神的な「病い」のようなものを抱える「妹」と、辛らつなところのある「姉」の、それぞれの日記が交互に紹介されて、テキストが織りなされている。
谷崎潤一郎の「鍵」(一九五六)を下敷きとした小説であり、二人の人物の日記が全体の小説を形作る点で、『カギ』は「鍵」と同一の構成を持つ。
スポンサーサイト

安部公房『他人の顔』 


公房の一九六四年単行本初版の作品。
顔面にケロイド瘢痕を受けた男が、プラスチック製の仮面を作り、「他人の顔」を獲得して妻を誘惑するが、二人の信頼関係は破綻し、悲劇に至る。
ある種の身体障害者が扱われた小説であるが、私はこの小説を読み、三島由紀夫について思い浮かべた。

間宮厚司『万葉集の歌を推理する』 


本書では、先行研究の成果ではいまだ不明瞭な箇所を含んでいた万葉歌を取り上げ、必要にして十分な引用により裏づけを取りつつ、問題となる万葉の歌の一言一句を精緻に分析し、蓋然性の高い新たな解釈を打ち出している。

エドワード・ケアリー『望楼館追想』 


エドワード・ケアリー『望楼館追想』(二〇〇二、文藝春秋)を読んだ。
面白かったですね。
感動しました。
イギリスの現代小説。
二〇〇〇年出版。
一九七〇年生まれの作者の、三十歳時の作品。
神経病と盗癖のある中年の男が、それらの障害を克服し、愛を見つける話。
このようなストーリー紹介の仕方は語弊があるのだけれども。
この作品はとってもおしゃれであり、文の端から端まで、ハイセンスな香りが漂っているからだ。
プロフィール

松平耕一

Author:松平耕一
○twitter登録名:matudaira
○ツイッターまとめ:http://twilog.org/matudaira
○Facebook登録名:松平耕一

☆文芸空間社企画
◎批評放送
・批評放送は松平のプロデュースする動画配信企画です。ツイキャス http://twitcasting.tv/matudaira 、youtubeなどで配信されます
批評放送@USTREAM

○松平耕一・文芸空間社・批評放送へのカンパ振り込み先は
・三菱東京UFJ銀行の吉祥寺支店普通口座1896022 マツダイラ コウイチ 宛になります

管理者ページ

FC2カウンター
ツイッター@matudaira
カレンダー
04 | 2007/04 | 05
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
全記事(数)表示
全タイトルを表示
カテゴリー


  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。