松本哉『貧乏人の逆襲! タダで生きる方法』 

貧乏人の逆襲!―タダで生きる方法貧乏人の逆襲!―タダで生きる方法
(2008/06)
松本 哉

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2008年6月19日
松本哉さんが『貧乏人の逆襲! タダで生きる方法』の出版記念イベントを、下北沢の路上で行なうというので見学に行った
この本は松本さんの処女作で、サブタイトルの通り、お金を使わずに生きていく方法と、松本さんがこれまでなした活動をまとめているエッセイだ
読者はこの本から、資本の運動へのアイロニカルな価値観を学ぶことができる
人間は、誰しもお金を欲しがってしまうものである
あなたが、何らかの商品を購入したいと願うとする
その場合、あなたはどうして、それを欲しいと感じたのか?
その商品を知ったのはどうしてか?
おそらく、周りの人間からえられる口コミや、テレビなどのマスコミその他で目にした広告などによってだろう
人々は、ある商品に価値があるという観念を、宣伝の力によって刷りこまれる
資本の運動から吐き出される広告は、特定の商品へのフェティシズムを人々に植え込み、洗脳する
買い物と労働を繰り返す、ステキな人生
生産と消費のコマネズミ生活を送り続けるのが、「大きな物語」崩壊後の私たちの生の実相である
なるほど
良いものがあること、おいしいものがあること、楽しいことがあること
資本の運動の先端に「美」の中枢があることは、確かなことだ
美的な感受性に優れてあることは、社会的であるために必要だ
しかし、自分が低収入であることを嘆き、他人を羨み、「美」から切り離されてあることに、むやみに苛立つ若い人を見かけると、ぼくは素直に同情できない
資本の運動から離れて、生成消滅する商品の渦巻きから逃れ出つつ、楽しく生活する方法もある
松本さんはそのやり方を、徹底的に具体的に実践して、わかりやすく示してくれる

松本さんとお酒を飲む機会があった
ぼくは遅れて到着したのだが、ちょっと高めのお店で宴会していた
あれ、松本さんのイメージと違うなと感じた
深夜遅くなり、各人三々五々に会話し始めたときである
松本さんは挨拶せずに、不意に飲み屋を抜け出してしまった
皆の注意が逸れた隙を狙って、お金を払わずに飲み会から帰る
もしかしたら、そんな生き方もありうるものかもしれない
松本さんは、ニーチェ的でもあり、また、水商売の人のようでもある
人と人を結びつけることで、ゼロ記号となって生きていくのだろう
そして同時に、商品へのフェティシズムを一切持たないことによる、彼固有のアートを魅せてくれるのである


[ 2008/07/08 23:08 ] .レビュー 社学系 | TB(0) | CM(7) | このエントリーを含むはてなブックマーク| |

蓮實重彦『反=日本語論』を読む会 

「「必読書150」を読む会」主催により、蓮實重彦『反=日本語論』を課題図書とした読書会を行います
http://literaryspace.blog101.fc2.com/blog-category-6.html
開催日時は8月31日(日)の13:30〜16:40です
場所は法政大学市ヶ谷校舎、大学院棟です
http://www.hosei.ac.jp/hosei/campus/annai/ichigaya/campusmap.html
こちらの地図の13番の建物です
302教室で行ないます
当日の飛び入り参加も歓迎します
どなたもお気軽にご参加くださいませ
2008年度は、2か月に一度ほどのゆっくりとしたペースで行なってます



[ 2008/07/08 21:01 ] 「必読書150」を読む会 | TB(0) | CM(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク| |
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