デリダ『グラマトロジーについて』2 

グラマトロジーについて 上 グラマトロジーについて 上
ジャック・デリダ (1996/12)
現代思潮新社

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p.25 音声的実体が「自分が=話すのを=聞く」という体系をもたらし、世界的なものと非=世界的なもの、先験的なものと経験的なものとの区別や、世界という観念を生み出した

p.26-27
行動、運動、思惟、反省、意識、無意識、経験、感情性などに対してかつては〈ランガージュ〉と言われていたが、ここでは〈エクリチュール〉と呼ぶ

p.39 プラトン『パイドロス』

p.43 声と文字言語との統一は、規範命令的(?)
原=音声言語は自然法であり、文字記入(エクリチュール)である
善きエクリチュールは神の〈書きこみ〉であるが、悪しきエクリチュールは身体のエクリチュールである

「私はあらゆる書物を閉じてしまった」……善きエクリチュールはつねに了解〔内包〕されている

P.44 「書物の観念はつねに自然の全体性を指し示し、文字言語の意味とは根本的に無関係である。それは、神学とロゴス中心主義とを擁護して、文字言語の回路遮断、その警鐘的活力に敵対し、また後にはっきりさせるであろうが、差異一般に敵対する。テクストと書物とを区別して言うなら、今日あらゆる領域で現われているような書物の破壊はテクストの表面を露呈させているのだ、とわれわれは言おう。」
ここで言っている書物って、『聖書』の問題があるのか?
「差異」とは?
「テクスト」とは?

p.45 〈意味されるもの〉の秩序と〈意味するもの〉の秩序は裏表か?
〈意味されるもの〉の形式的本質は現前性……声としてのロゴスへの近接性というその特権は、現前性の特権である
「記号」の問題(と神の問題)

p.53 ハイデガー『形而上学入門』における「存在」と、その後の放棄の問題

p.56-8 ヘーゲル『エンチクロペディ』における文字言語と表音言語に関する言及……〈エクリチュ-ル〉についての省察

p.64 フッサール『幾何学の起源』と科学
エクリチュールの学は、論理学(=言葉の学=ロゴスの学=logique)の形をとらず、文字論(=グラマトロジー)の形をとる

p.66 ソシュール 
文字言語は音声言語の代理である、とうアイディアに問題あり?

p.71 文字言語を表音的なものと表意的なものに分けることで、何が生じる?

p.79 忘却はロゴスの自己外脱出……エクリチュールの暴力は無意識として魂に後からやってくる……エクリチュールの暴力はランガージュ(話声言語)に乗り移る

p.90 ソシュールが文字言語を扱わなくなった地点から、書差学(グラマトロジー)は始まる

p.94-5 自然と人為の対立は、エクリチュールにより崩壊させられる(?)
音素は想像不可能なものであるため、文字言語は言語体系の「像」、自然的な象徴ではない
記号は像ではない、フロイト『夢判断』

p.100 パースによれば、論理学は一つの記号学でしかない

p.119 文字言語にとって、文学とはなにか――戯れ

p.145 ハイデッガー『存在と時間』による、アリストテレス『自然学』からヘーゲル『論理学』にいたるまでの時間概念批判
西欧の形而上学、存在論を規定している時間概念は、文字言語の直線化と音声言語の直線主義的概念とに関連している
この直線主義は音声=ロゴス主義と分離できない

p.147-8 <意味されるもの>が意味を指示するということは、存在論=神学=目的論の中に属する事柄
<意味されるもの>が痕跡である(?)

第三章 実証科学としての文字学

p.153 みっつのエクリチュール?

「書差」、「文字言語」、「〈エクリチュール〉」
書差一般であり、音声言語と文字言語との共通の根である痕跡は、いつどこで普通の意味での文字言語に矮小化されるのか

p.157 神と文字学
表音文字と中国の文字、エジプトの文字の差異は?(→ライプニッツ)

p.182 文字(エクリチュール)〔直線的記録〕は自動印刷装置をもつ口述蓄音器に置き換えられて、急速に消失する……?

p.190 表音文字は歴史的目的か?

p.194 グラマトロジー的には、「思惟」はまだ着手されたことがない?

第二部 自然、文化、エクリチュール

p.204-6 ロゴスが無限であり自己現前的で有り得るのは、「自分が=語るのを=聞く」声(意識)を通してのみ
「この経験は、文字言語の排除として、つまり〈自己への現前〉を中断する「外的」、「感覚的」、「空間的」な〈意味するもの〉への依拠の排除として、生きられまた語られるのである」

ルソーは文字言語、普遍記号学を批判するが、依拠しているのは現前の哲学であり、コギト
プラトン『パイドロス』とアリストテレス『解釈について』の周辺
ヘーゲルはライプニッツを批判し、表音文字を肯定

p.216-7 ルソー、レヴィ=ストロースにおける問題

一、いつもすでに書差である言語(ランガージュ)には根源的な暴力がある

二、固有名詞の不在

p.223 〈エクリチュール〉を直線的、表音的表記法という狭義の意味で理解することをやめれば、固有名詞を産出できる

p.227 「名づける」=第一の暴力=差異の中に呼びかけ符号を書き込む行為=自己への現前の喪失

第二の暴力=モラルの設定

第三の暴力=場合によって、悪、いさかいが発生するようになる

p.241 ディドロによる書物批判、『百科全書』

p.261 記号表記(エクリチュール)と科学の発展の相互関係は如何?

p.265 レヴィ=ストロースの書物批判は如何?

p.277 「音声言語(パロール)のうちに書差作用(エクリチュール)を、つまり差延作用と音声言語の不在とを認めること。これはまさしく、おとりについて思惟しはじめることである。他者の現前なくしては倫理がなく、したがってまた、不在、隠蔽、迂回、差延作用、書差作用(エクリチュール)なくしても倫理はない。原=エクリチュールは、道徳性と不道徳性との根源である。つまり、倫理学の非=倫理的開始であり、暴力的開始である。道徳の系譜学を繰返すためには、これまで文字言語(エクリチュール)の通俗的概念についてなされてきたように、たしかに暴力の倫理的審級を厳密に停止する必要があるのだ。」「差延作用と言葉の暴力から引き離された充溢的現前という神話は、まさしく沈黙にたいする賞讃へと向っていく。いつも、あるやり方で、「公権力」はすでに「説得の代りをつとめ」はじめていたのである。」

訳者あとがき

p.365-6 差延 ○differance ×difference
発音の差異が聞かれないがゆえに悟性(聞かれること、聞くこと)を脱却している
表音書法からのはみ出し
差異の戯れ
聴覚、視覚、感性をこえているがゆえに、世界的な存在者として開示されない
差延作用とは現前存在の現前化を可能にするもの×である×
現前と不在の対立を超える「戯れ」
存在しないものであるが、神でないもの

p.368
生きた現在=自己との非同一性+過去把持的痕跡の可能性
痕跡とは、原=エクリチュールのこと……記憶としての痕跡が、心の中に刻み込まれ書きこまれる→時間化としての超越論的主観を生じさせる

記憶痕跡……フロイトにおけるエクリチュール……超=表音的、非=言語的、無=論理的……物表象……象形文字、絵文字(フロイト)……形像的文字、比喩的文字(デリダ)……パロールを要約したエクリチュール……見るのであって聞くのでない(フロイト)……パロールはエクリチュールに従属する(デリダ)……表音的でなく形像的であり、パロールとの関わりなしで判読されなければいけないのが「夢」

差延作用……過去的……保蔵……記号の戯れ……代補性の構造……固有なものの消失、根源の抹殺

ハイデッガー後期思想の影響
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タイトル通り、今の人向けの哲学入門書には良いと思います。この人の他著も見ると、ギリシャ哲学を基に思考を進めています。「哲学の正統」です。そういう意味では、この本を読まれた方は、次に、日本でのギリシャ哲学の泰斗、田中美知太郎さんの、「哲学初歩」岩波現代文...
[2007/09/26 01:40] 哲学のレビュー
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