大西巨人『神聖喜劇』 

神聖喜劇 (第5巻) (光文社文庫) 神聖喜劇 (第5巻) (光文社文庫)
大西 巨人 (2002/11/12)
光文社

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◎登場人物
・藤堂
「理屈詰めにして相手を言い負かすのも、自分の間違いとして受け入れそのままにしてしまうのも良くない」
こいつのサイボーグみたいな個性のあり方ってなんなの?
「軍隊の規則正しさが好き」といったところがあるが、これをどう評価するか
・吉原
剣鞘事件、ここまでやるか?と思う
やり過ぎじゃね……?
詐欺師だったというのはある種納得
・大前田
藤堂をボコボコにする
犯罪走っちゃったよ、オイ……
これだけ複雑な人物を、よく造形したな
・神山
神山上等兵のキャピネ型セピア調「プロマイド」的照影、ぼくも欲しい
映画版『神聖喜劇』で期待したい
・村上少尉
最後で男を下げた……?
・仁多
最初から最後まで個性のない悪者
・村崎
頑張り過ぎた
班附き罷免、可哀そう
・江藤
「牛に引かれて善光寺参り」
・堀江
わけわからん
・「安芸」の彼女
原爆によって死亡

○第5巻、緊張感強し
重営倉に入れられるけれども、その期間の様子が語られない
埴谷などなら「刑務所の壁」が重要だが対照的
終わり方どうよ
この巻は、ちょっと「物語」っぽい

○「死刑」について
ドストエフスキー『白痴』

○粘着質な小説
今の時代、ここまでこだわるべき「舞台」というものがあるのかどうか

○食事
蝶子との久々にする贅沢な食事の場面、おいしそう
感覚が分からないといえば、分らない

◎回想多し
時間の流れの特異性
「意識の流れ小説」
客観的な線的時間を拒絶する芸術性へのこだわり
(めんどうくさい)

○集団の描き方
うまい
感動する

◎法
「一般意志」を代行するもののはず
「法」こそが本来、平等を与える
特定の文章を身体化する
現代における法と、軍隊における法の差異は?

○大戦間のポストモダン性と、現代のポストモダン性の差異について
大西と同世代の人は、『神聖喜劇』を楽しんで読めるのかもしれない
しかし、今の人が読もうとすると、「勉強する」という意識がなければ読めないのじゃないか?
かなりの緊張を要する
時代時代の体験の差異は大きそう

◎戯曲形式や記録的な記述等、「小説」的形式を壊そうとする試みについて
一人称の文体のみで客観的状況を解説するのが不可能ということもありそう

◎「告白」と「隠せ」
藤堂における「隠されたもの」
冬木・橋本における「隠されたもの」
「隠されたもの」など、現代にはないかもしれない

◎文学とサブカル
「神聖喜劇」はあるべくしてあった文学だと思う
戦争、差別、反抗等、「個人的な体験」にも関わらず、それを語って普遍性がある
今の文学がつまらないのは、文学のあるべき必然性がないからではないか
個人の生き方として、これが特に面白い、といえる価値がないように思う

********************
登場人物

食卓末席組
冬木二等兵 活版屋
橋本庄治 二等兵 元隠坊 義務教育を受けているのかいないのかよく分からない 平素温順 野暮
室町二等兵 「不動の姿勢」中に鼻がぴくぴくする 無分別 判子彫り
曾根田二等兵 ソ連不敗論者 学科、術科の劣等生 室町とともに、「大根の根は軍事機密」だと聞いたむね証言 無頓着 ガス会社工員
石橋二等兵 軍隊の食事に不服があるむね家族にはがきを出し、指導を受ける
鉢田二等兵 坑夫 左頬に火傷の瘢痕があり、左眼があかんべのように引き攣っている 「ナニボウ」
黒木鉄馬二等兵 酒嫌い
荒巻二等兵 尋常三年までしか行っていない 軍事機密は大根のおかず……?
村田二等兵 床屋
小林 自動車運転手
相良 鋳物工
市丸 市役所水道課員
若杉二等兵 相撲取り
清水二等兵 大工
生源寺二等兵 神主

厳原閥
神山上等兵 エセインテリ、おしゃれ系、オメガを持っている
高倉二等兵 大阪帝大卒3 神山と厳原に行くはずが、「大事」により不意になる
沢柳 対馬中卒
吉原二等兵 法政大予中退 エセ東京人 ブローカー
谷村二等兵 東京帝大卒 三井三池工業所総務部秘書課
市丸 筑紫中卒
富田 長崎中卒
教官白石少尉
菊池
佐藤
江藤 百姓 悪賢い?外連なし?

大前田文七 内務班長 陸軍軍曹 三十一、二歳、中国の戦場で、拷問、婦女暴行、殺人を行った経験あり
片桐伍長 センメエハラレ〔鉄面皮人〕
堀江太平 中尉 控置部隊長 部隊本部控置部隊 隊長 四十三、四
山中准尉 人事掛 基本性格円満だが、大前田と火花を散らす 成人桃太郎准尉
村上少尉 谷村二等兵と五高で同期 五高をやめて陸士に入る 理想主義的情熱の持ち主仁多軍曹
関上等兵 第二班 体罰する(第一部 第三)
品川軍医中尉

村崎一等兵 「バカンマネしとけ」(第一部 第三)、既教育兵、「ガンスイ」、最後、いい奴
柿本伍長 階上班のエ班附
植村一等兵 生源寺の知人 インテリ

同年兵 120名内外

安芸の彼女 五つ年上 結婚後三年目で良人と死別 「朝から晩まで数十回も手を洗わずには暮されないというような点でも、二人は共通していた」
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