柄谷行人『世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて』 

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)
(2006/04)
柄谷 行人

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柄谷行人、評判悪いですね
2ちゃんねる、アマゾンレビューでの罵倒のされ方がすごい
NAMの総括をしていないということ
柄谷は宗教だ
ということで、非難轟々

どうして、「批評」を載せる雑誌が現在の日本にはないのか
文芸評論家が、必要のない時代に入ったのか
文芸誌とは、何のためにあるのか
「批評」とは、日本においてすでに「意味がない」ものなのか
大学における、文系の研究とは、何のためにあるのか
大学の先生たちは、おしなべて柄谷の悪口を言う
しかし、ほんとに、その先生たちはまともなのか
詐欺みたいな授業が、白昼堂々となされている

そんなことを考えさせられる

柄谷が岩波新書で書いたというのも驚きだが
『世界共和国へ』は、初心者にも読める文体
しかし、この文章、下手くそな気がする
中途半端に「ですます」を使い、接続詞を多用する

そして、宗教の肯定が目立つ
社会運動と宗教を一つのものにまとめちゃっている感じだし
宗教だということが明瞭になると、取り組む側もモチベーションが下がる

『トランスクリティーク』を世界史に適用して、歴史的に存在した諸国家の状態を比較している分析は分かりやすい
また、憲法九条護持を表明しているのも印象的
世界の各国家は、みんなで武力放棄しよう
国際連合に軍隊を、さらには主権を、譲渡すべきだ
そして世界共和国を作ろう
というお話
統整的理念として、正しいところはあると思うけれども
『世界共和国へ』は、『死霊』みたいな小説か、ライトノベルでリライトしてもいいのじゃないかな

「アソシエーション」への言及はあまりなされておらず、控え目である
『トランスクリティーク』の続編があると本書で予告されているし、それは大衆にとって分かりやすいもの、と言っているので期待する
ただ、NAMの失敗というのは、『日本近代文学の起源』の中に、すでに予告されていたんじゃないかとぼくは思う

「思想」に意味はあるのか
力はあるのか
どうも、本を読むということが、むなしくなる
柄谷氏は、よく、鬱になりませんね
新左翼的な理念と、「思想」への強固な信念があるのか
文系的な勉強を信じられる人はすごい

新左翼運動は完全壊滅した
それらはすべて無意味だった
といえるのか
それとも、何かリサイクルできるものが、そこにはあるのか
掘り出し、救いあげるべきものがあるのか
今後、検討されなきゃいけないはず

○チェック

アレント、プルードン、ホッブス、ウェーバー

p.89 「たとえば、宗教は呪術の段階から発展したと考えられていますが、呪術とは、超越的・超感性的な何かへの、互酬的な関係です。すなわち、超感性的な何かに贈与する(供犠を与える)ことによって、それに負い目を与えて人の思う通りにすることが、呪術なのです。ウェーバーは、祈願、供犠、崇拝という形態が、呪術に由来するのみならず、ほとんどそれを脱していないことを指摘しています。」


[ 2007/09/14 13:32 ] .レビュー 社学系 | TB(1) | CM(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク| |
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