元木昌彦『日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた』 

日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた 日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた
元木 昌彦 (2003/03)
夏目書房
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元木昌彦『日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた』を読んだ。
「FRIDAY」と「週刊現代」の編集長を務めた元木昌彦が説く、編集という仕事の指南書。
新聞の雑誌広告の見出しを毎日スクラップしよう。
紀伊国屋やアマゾンのホームページでベストセラーの動向を見ておこう。
外へ出かけたとき、気付いたことがあったらメモをとろう。
などなど、雑誌編集者になるための作法をイロハから語る。



ポイントが要領よくまとめてあり分かりやすく、装丁のセンスも切れ味がある。
本書の半分ほどは、日本の各メディアの有名人との対談で占められる。
猪瀬直樹、田原総一郎、上野千鶴子、岡留安則等々。
対談時期はやや古いが、どんな切り口で企画を立てていくべきなのか、マーケティングのヒントを与えてくれる。
元木は「日本初のオンライン・マガジン」である「Web現代」を成功させていて、その点での証言も貴重。
電子書籍やオンデマンド出版における技術革新を積極的に評価している。
今後、本屋は「情報コンビニ」となり、町のIT基地として生き残るべきだと提案してもいて、大変ラディカルである。
対談で佐野眞一は指摘する。
「……電子出版というものがまだ「目にもの見せていない」と思う。夏目漱石の『坊ちゃん』をパソコンの画面で見る馬鹿はいないわけですよ。」
「デジタル出版でなければできない新しいコンテンツ、「新しい皮袋に新しい酒」の開発がまだできていない」
これらの言も、鋭いところをついているのではないか。
もっとも、「有料コンテンツの売れ筋は「グラビア」「占い」「ギャンブル」で紙媒体と変わらない」とのこと。
雑誌とはどのようにしたら利潤をあげられるものなのか。
たとえば、「ヘアヌード」を軸としつつ、その売上の影で良心的な仕事を行う、といった方策を取らざるをえない面もあるよう。
元木はあとがきで若者を叱咤する。
「私はいつも「もの言わぬ新聞、もの言えぬテレビ」と憎まれ口を叩いてきたが、その真意は、いまだ記者クラブでお役所発表を垂れ流すことで紙面の大半を埋めている新聞や、法律でがんじがらめになっているテレビにできないことを”雑誌がやる”という覚悟を編集者一人一人がもてということだ。」
なるほど。
雑誌ってかっこいいじゃん。
勉強になりました。

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