竹添直樹『入門Wiki―みんなで投稿/編集できるWebの作りかた』 

入門Wiki―みんなで投稿/編集できるWebの作りかた 入門Wiki―みんなで投稿/編集できるWebの作りかた
竹添 直樹 (2006/07)
毎日コミュニケーションズ
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竹添直樹『入門Wiki―みんなで投稿/編集できるWebの作りかた』を読んだ。
2006年7月初版。
wikiは未だ知名度が低く、使い方を解説した書籍は多くない。
それらの中でも本書はかなり新しいものであろう。
ブックデザインはポップで可愛らしい。
319ページあり、大分な書のように見える。


しかし、PC画面を掲載しての解説が多く、余白も多く取られ、文章量が多いわけではなく、すぐに読める。
1章では「wiki」とは「何か」といった入門的なこと。
2章ではlivedoorの無料サービスwikiの活用法について。
3章から5章では、livedoorのサービスに飽き足らない人のための、「FreeStyle Wiki」の運用テクニックを紹介している。
結論のみを端的に言えば、会社の自前サーバでwikiを利用したい人に向けて書かれた書である。
また、著者の竹添が自前で作ったWikiクローンを、販促している本であると読めなくもない。
初心者でも読める入門書ではある。
だが、自前サーバでのwiki運用に興味のない人には、あまり向いていない。

wikiって何、と思った読者に、ぼくが知っている範囲で解説しよう。
wikiとは、閲覧するすべてのものが投稿・加筆・修正できるWebサイトを作るプログラムである。
wikiを使ったサイトとしては、大衆参加型百科事典サイト「ウィキペディア」が有名である。
ちなみに、「ウィキペディア」を「ウィキ」と略す人々がいるが、これを誤用とみなす向きがある。
もともと「wiki」というソフトウェアがあり、「wiki」というシステムを使った一例として「ウィキペディア」が登場した。
「ウィキペディア」の方が「wiki」自体よりずっと有名になってしまったわけだ。

匿名の人々が、匿名のまま集まって、読み・書き・編集する作業を行う。
このような、wikiというシステムはどうも素人にはとっつきにくく、玄人向けに見えるかもしれない。
若いPCユーザーを中心に、特に2ちゃんねるのまとめサイトとして利用されている。
たとえば、ゲーム攻略の情報である。
2ちゃんねるでは、ゲーム攻略の情報が日々アップされる。
しかし、匿名掲示板ではくだらないこともたくさん書かれる。
掲示板では、重要な情報も時間の中で、流れ去っていってしまい、奥の方に埋もれてしまうが、wikiは図書館的なデータベースを構築できるのである。
貴重な情報のみを集めて、編集し、再構築する。
良質な情報を一箇所にまとめることが可能になったのだ。

掲示板とブログを足して二で割ったような、これまでにないWebサイト、それがwikiである。
私は、このwikiには大いに可能性があると思う。
誰もが書けるという点では掲示板的ではある。
しかし、掲示板とは異なり、情報の集積性がある。
時間の経過で、よりすぐれた電子アーカイブへとレベルアップさせることができるのだ。
多くの参加者を集めることができれば、速報性と一覧性を有する可能性もある。
wikiの持つ、雑誌と類似した側面である。
さらに、ウィキペディアの成功もあり、辞書としての役割も持てることも証明済みである。
また、書籍としての利用も可能かもしれない。
実際、livedoorのwikiサービスの一環で、「本を執筆するならwikiを使うと便利です!」という紹介がなされている。
活版印刷機の登場が、近代国民国家制度を作り出した。
wikiは、活版印刷機とその成果に代わりうる、革命的なシステムとなりうるかもしれない。
そういうサイトがすでにあるかどうか分からないが、2ちゃんねるの文学板、哲学板、社会学板等の情報だって、wikiへとまとめてもよいのじゃないだろうか?
大学や、大学院の情報。
進学と就職に関する情報についてもそうである。
論文や書籍をまとめていくのにも適していそうである。
さらには、既存の著作権概念を揺るがす、いままでにない文章構築のシステムを可能にするかもしれない。

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