すが秀実、渡部直己『それでも作家になりたい人のためのブックガイド』 

それでも作家になりたい人のためのブックガイドそれでも作家になりたい人のためのブックガイド
(1993/12)
スガ 秀実、渡部 直己 他

商品詳細を見る

○内容
・本なんか読まないほうが作家になりやすいかもしれない(?) いままでこういう作品が書かれていたってわかってしまえば、怖くて書けなくなる。恥知らずだけが作家になれる?
・明治期の言文一致以前は、漢文が書けなかったり『源氏物語』が読めなかったりしたら文学者になれなかった。誰でも読み書きできるように、してしまったのが近代文学である
・70年代までのエンタテイメント作家は大インテリが多い。松本清張、五木寛之、山田風太郎、井上ひさし。そのころまでは純文学のパラダイムが生きていた。純文学の作家は問題を哲学的に論じた。それを分かりやすい話に持っていったのがエンタテイメント系の作家であった
・純文学はもっぱら「内面」広告にとどまるため、エンタテイメントを読んだ方が意味があるかもしれない
・『構造と力』を読んだ人(島田、高橋、春樹)と、読めない人で、作家を分けることができる
・ニューアカは小説を捨て、哲学を提出した
・哲学はエンタテイメントを包括できるが、純文学は包括できない(?)
・小説のタイトルのつけ方は隠喩的なもの(「太陽の季節」)と換喩的なもの(「岬」)の二つに分けられる
・隠喩的とは、たとえられる対象との「類似」の傾向を持ち、換喩的とはたとえられる対象との「隣接」の傾向を持つ
・ローマン・ヤコブソン……隠喩は詩的、換喩は散文的

・どれだけ読者がいろんなことを忘れているかにかかっている(?)
・すぐ作品を出版してくれる出版社の新人賞に応募した方が有利(『すばる』?)
・後発的な出版社は素材的な新しさを狙っている
・『文學界』『新潮』は古典的な完成度を要求してくる。老人向き。『群像』はその中間
・新人が本を出すのは、批評において、小説よりずっときつい
・若い人は、選考委員や編集者が新鮮だと思わせるようなネタで勝負できる文芸雑誌に応募すべき
・日本文学は、いまだに「文学は青年のものだ」というコンセプトでやっている(?)
・小説はあまり読まないけれども、映画や音楽のセンスがいいといったような奴のほうがマシ(?)
・一次選考を通過するのが一番難しい。最終選考まで行けばなんとかなる(?)。一次選考で下読みをする人と、飲み屋でコネをつくろう
・エンタテイメント系の新人賞では、賞をとっても編集者があまり面倒を見てくれない(?)
・「哲学」系の人は多いが、「批評」系の人はほとんど見かけない(→今は、両方いない?)
・批評家になりたい人は、明治のものをやるといい。正岡子規、斎藤緑雨、坪内逍遥(?)。フォルムの問題を扱っている
・明治期、「描写」は輸入品であった
・「少なくとも中上健次亡き後に真に生々しい作家になろうとするには、この世にまだ理不尽なことがあるってことに対して、ある種の感受性を持てないと無理でしょう。自分の存在を脅かすものが確実に存在することを知ること、自分を侵す他者の存在や亀裂をあえて受け入れる覚悟が必要です」「われわれの共同体はそうした理不尽なものを排除することで成り立っている」
・誰もが作家になっても仕方あるまい

○チェック
竹本健治『匣の中の失楽』『ウロボロスの偽書』
上野千鶴子『男流文学論』
尾崎紅葉、宇野浩二、近松秋江、正宗白鳥
60年代初頭の「純文学論争」。平野謙と大岡昇平
スポンサーサイト

長門裕之さんの今朝のコメント
俺は何かを待っている。生涯で失いたくないものを失う時間を待っているんです。
いま動いているのは、人工呼吸器で自発的な呼吸ができない中で、心臓を動かすためにいろんなことを行っているが、 現状はどんどん、どんどん、それを待っているのがつらい。
ものすごい無情を感じる、そんなバカなことはありえない。

これは痛いほど分かる 心に突き刺さる言葉だ
考えたくも無い

ご冥福をお祈りします


starfield
[ 2009/10/22 22:35 ] 芸能ニュース エンタメスクープ [ 編集 ]
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

松平耕一

Author:松平耕一
○twitter登録名:matudaira
○ツイッターまとめ:http://twilog.org/matudaira
○Facebook登録名:松平耕一

☆文芸空間社企画
◎批評放送
・批評放送は松平のプロデュースする動画配信企画です。ツイキャス http://twitcasting.tv/matudaira 、youtubeなどで配信されます
批評放送@USTREAM

○松平耕一・文芸空間社・批評放送へのカンパ振り込み先は
・三菱東京UFJ銀行の吉祥寺支店普通口座1896022 マツダイラ コウイチ 宛になります

管理者ページ

FC2カウンター
ツイッター@matudaira
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
全記事(数)表示
全タイトルを表示
カテゴリー


  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。