デリダ『マルクスの亡霊たち』 

マルクスの亡霊たち―負債状況=国家、喪の作業、新しいインターナショナルマルクスの亡霊たち―負債状況=国家、喪の作業、新しいインターナショナル
(2007/09/25)
ジャック・デリダ

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○「亡霊」という言葉が頻出する
その言葉の指している内実が分かりにくく、異様
カントの「超越論的仮象」、フロイトにおける「フェティッシュの対象」、マルクスの「疎外論」「価値形態論」、ハイデガーの「存在」、スティルネルの「幽霊」、ヘーゲルの「精神」
それらをまとめて「亡霊」(シェイクスピア)と呼びつけているようだ
存在論、意味論、精神分析、哲学を包括してしまうようなプロブレマティックらしい
こんなおそろしく大変な思索をよく行うよな……
小説を題材にしてマルクスを論じたり、隠喩を多用したりもしていて、文学的

・「私は生きることを学びたい=教えたい、終に」と始まる

「学ぶこと」と「教えること」というのは、マルクス主義でも、非常に重要なお話ですよね
セクトを形成するためには、オルグが必要なわけで
学ぶこと、教えることは、いけないことなの?
いいことなの?
オルグのきつい人はうざがられるし
学ぶこと、教えることは、マルクス主義において、その功罪を問われる核となる問題なのでしょう

・バイザー効果
向こうからこちらを見ることができるが、こちらから向こうは見ることができない
それが、「亡霊」らしい
「神」みたいですね

・憑在論
存在論に対置させられる

・フランシス・フクヤマ「歴史の終焉」批判
おかしくなってしまった「時間」「歴史」をもとに戻せるのか

・法は、「仕返し」から立てられる
ニーチェの贈与論

・マルクスを存在論的に読む

・終末論と目的論

102.「幽霊は一個の「誰」なのであって、仮象一般ではない。それは一種の身体を持ってはいるが、その身体には所有=固有性はなく、「現実的」もしくは「人格的」所有権=固有性はない」

・マルクスは金が、神となる過程を分析した(→しかし、フェティッシュの分析は、フロイトの方が優れているかもしれない)

・貨幣は幽霊である
国家は紙を魔術により貨幣に変える
交換価値の出現は幻影の出現である
マルクスには「死の論理」が欠けている?

・メディアにおける遠隔技術と、インターナショナルな組織について

・マルクス主義的存在論は、メシア的な終末論を含んでいなければならない(?)

・フクヤマにおける『歴史の終わりと最後の人間』における「人間」は、「キリスト教的人間」?

146.「冒頭からこれほどまでに幽霊の論理にこだわってきたのは、この論理が、二項的あるいは弁証法的な論理、すなわち(現前する、現在的な、経験的な、生きているあるいは生きていない)事実性と(現前しておらず、規制的あるいは絶対的な)理念性という両者を区別したり対置したりする論理を必然的にはみ出してしまう〈出来事の思考〉の方へと合図しているからである」

・来たるべき民主主義とは?

・フクヤマはマルクスもシュティルナーも読んでいないのではないか

・「新しいインターナショナル」について

・『ブリュメール一八日』で、マルクスは良い幽霊と悪い幽霊を選別している
亡霊を忘却しないようにしつつ、革命の精神を見出さねばならない

・シュティルナーは『精神現象学』の範囲を超えていず、《自己意識》や《人間》といった抽象概念が宗教的な本性を持っていることを見過ごしている。彼は《宗教》を一つの自己原因としている

・シュティルナーにおける「私」は《自我》=幽霊であり、「われ在り」は「われ憑かれて在り」である

・「技術をめぐる第一級の思想家であり続け、多かれ少なかれ技術がつねにそれであり続けた遠隔技術の断然の第一人者であり続けながらも、マルクスは亡霊的仮象に対する批判もしくは悪魔祓いの根拠を存在論に求め続けたがっている」

○チェック
ヴァレリー『精神の危機』
マルクス『ドイツ・イデオロギー』『共産党宣言』
『王のふたつの身体』
ブランショ『最後の人』
ハイデガー『アナクシマンドロスの箴言』
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 分裂症者は、資本主義の極限に位置する。彼は、資本主義の発展の傾向であり、その剰余生産物であり、そのプロレタリアであり、皆殺しの天使である。 (G・ドゥルーズ/F・ガタリ『アンチ・オイディプス(上)』宇野邦一訳,河出文庫,2006年,p.71) ...
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