佐藤健児『小説のはじめ―書き出しに学ぶ文章テクニック』 

小説のはじめ―書き出しに学ぶ文章テクニック 小説のはじめ―書き出しに学ぶ文章テクニック
佐藤 健児 (2005/08)
雷鳥社
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佐藤健児『小説のはじめ―書き出しに学ぶ文章テクニック』を読んだ。
メールマガジンで週に一回のペースで連載されたエッセイを単行本化したもの。
京極夏彦、小野不由美、内田春菊といった現代の作品から、有島武郎や尾崎紅葉といったクラシックな作品まで。
日本の近現代文学を幅広く取り上げる。


一回で原稿用紙五枚分ほど。
全五二回、五十人ほどの作家が取り上げられている。
ある作品の冒頭部分を紹介し、云々する。
『小説のはじめ―書き出しに学ぶ文章テクニック』というタイトルからすると、小説の書き方教室という体裁をとっているのではあろう。
しかし、文章スクール的なものが前面に出ているわけでもない。
作品のストーリー解説、作家紹介にも、大く筆が割かれているからだ。
日本の近現代文学をみんな、読もうよ。
そんな、初心者向けの啓蒙書であるかもしれない。
『小説のはじめ』という書名に含まれる「はじめ」とは、「書き出し」の意味だけではなさそうだ。
小説を読みたい、小説を書きたいという人のための、「はじめ」の読書のすすめも、意味していそうである。
書き出しを読むだけでも、各作家の文体の違いは明瞭である。
文体は、その人固有の顔立ちを表す。
収録作品は日本文学に限られるが、日本文学とひとくくりにしたところで、それぞれの作品の冒頭部分は十人十色。
さながら文体の見本市である。
ここで改行を入れるのか。
こんな風に言葉を使うのか。
そんなことをチェックしてみるのも楽しい。
「小説の書き出し」というのは、小説の末尾を用意したものでもあらねばならず、ことさらの勘所だ。
書き出しを読むだけでも、どう小説が展開していくのかその続きが自然と想像され、わくわくする。

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