荻上チキ『ウェブ炎上』 

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書 683)ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書 683)
(2007/10)
荻上 チキ

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荻上チキ『ウェブ炎上』

・2007年刊行
○前説

・柄谷行人の『日本近代文学の起源』は文学に表現された人間の「内面」を、政治的な権力との関わりで、「作られたもの」として論じていた。この件についてはフーコー、デリダ、アンダーソンの仕事も参照項となる

・『日本近代文学の起源』は大きな影響力を持ち、日本文学は終わった、とか、これを読まずに文学を語るな、ということが盛んに言われた。しかしまた他方では、まったくこれを相手にせずに、完全に黙殺した一群もある。ここには今こそ再検討すべき課題がありそうである

・Webにおけるテクストとは、「内面」や「権力」との関わりでどういったものだと位置づけられるのか? 「日本文学」とは何かを考察し、比較しうる土台として、Webにおけるテクスト表現は極めて興味深いのである

・批評空間派の議論を受け継ぎつつ、Webにおけるテクストとシステムの特徴を分析・考察し、今後の社会がどのような方向に向かっていくのか、マルクス主義的な状況論の再構築を図れないか

荻上チキの「ウェブ炎上」は、Web上で、どんなテキストが注目を集めるのかを具体例豊富に分析した点で、大変興味深い著作である。しかし、Webにおける「言説」と、Webではない、テレビ・新聞・出版界・大学界・日常生活における「言葉」との乖離はどのようであるのか。そして、人間における「言葉」や「精神」というものがどのようにその時代その時代で展開されてきた結果、現在のWebというものが出現し、どのような方向に動いていこうとしているのか。歴史的な思弁が必要だ。「歴史の終わり」など、真っ赤な嘘だという哲学が打ち立てられねばならない

○内容
・「サイバーカスケード」はサンスティーン『インターネットは民主主義の敵か』の用語
78・「あらゆる摩擦係数を減らし、コミュニケーションを円滑にすることが可能であるということは大変すばらしいことですが、他方でそれは、いくら面倒でも必要なコミュニケーションすら「デリート・ユー」として排除することにも一役買ってしまうことがある」
84・「……インターネットは人々の「つながり」への欲望を喚起しつつ特定の方向へと導き、自己生成的にそれらをつなげていきます。インターネットは一つのメディアですが、メディアというものは人と人とをつなぐ透明な媒体でもなければ、人の意識をスムーズに伝えるための単なる透明な道具でもありません」
・浅田彰の戯言
・あびる優万引き事件
・2ちゃんねるはホモソーシャルな空間ではない(?)

○チェック
ised
マクルーハン『メディアはマッサージである』
ネグロポンテ『ビーイング・デジタル』
ボードリヤール『湾岸戦争は起こらなかった』
大澤真幸『電子メディア論』
斉藤環『家族の痕跡』
石原千秋
北田暁大
荻上チキ『バックラッシュ!』
ジェンダーフリーとは
東浩紀『郵便的不安たち♯』『情報環境論集』
パトリシア・ウォレス『インターネットの心理学』
遠藤薫編著『インターネットと〈世論〉形成』
白田秀彰『インターネットの法と慣習』
鈴木謙介『暴走するインターネット』
2ちゃんねる『2ちゃんねる公式ガイド』
ネットワーク・セキュリティ研究会『ネット告発』
ばるぼら『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』
宮台真司ほか『ネット社会の未来像』
森健『インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?』
山形浩生『コンピュータのきもち』
吉本敏洋『グーグル八分とは何か』
デイヴィッド・ライアン『監視社会』
ルーマン『マスメディアのリアリティ』

○Amazon.co.jp ランキング: 本で3,644位

○2ちゃんねるスレッド「荻上チキ」より

「23 :名無しさん@社会人:2007/11/07(水) 16:43:46
プログラマの俺が言わせてもらうけど、ブログの「炎上」は単に物理的制約がないだけ。

リアル世界では1000人が1人を糾弾するのは物理的に不可能だが、ブログのコメント欄では可能。
だから、「炎上」させたくなければ単に技術的に障壁を設ければ済むの。
書き込みにわざと長い待ち時間を入れたり、「アクセスが集中しています」メッセージではじいたり、
IDやCAPTCHA認証を設けたり。

ま、制約がなければ人はそれを行うってだけの話でね。
これは技術としてのシステムの欠陥、あるいは行動主義的な問題であって、


文 化 的 、社 会 評 論 的 な 論 評 は ま っ た く の 無 意 味 で す 、 は い 。


もし毎日テレビを見て毒づいてる数百万人の声がすべて可視化されたらどうなるか考えてみればいい。
人の意識や倫理ではなく環境の問題なの。 」

「30 :名無しさん@社会人:2007/11/13(火) 03:20:47
これは炎上防止のハウツー本じゃないんだから、技術や環境を云々しても仕方ないだろ。
東や北田の議論を参照しているけど、むしろ一部の文芸批評家が
かつて行った表象=代行批判などの仕事の影響が強いんじゃないの。

31 :名無しさん@社会人:2007/11/13(火) 18:08:59
ネットで大衆の原像を見出すのはたいへん厄介な作業になります。
吉本リューメーは80年代に先見的な批評を展開していたことがいまや明らかになった。」

○チキは「東京大学大学院情報学環・学際情報学府修士課程修了」
指導教授は2ちゃんねるによれば、石田英敬氏かと疑われる……?

東京大学大学院情報学環

■ 社会情報学コース
姜 尚中 教授 アジア地域主義論
須藤 修 教授 デジタル経済学と社会進化
田中 明彦 教授 国際政治と情報
橋元 良明 教授 情報社会心理学
濱田 純一 教授 情報法・情報政策
石崎 雅人 准教授 コミュニケーションの科学   
北田 暁大 准教授 メディアの社会学
田中 秀幸 准教授 ネットワーク経済
林 香里 准教授 ジャーナリズム/マスメディアを学問する
原田 至郎 准教授 コンピュータと国際政治
山口 いつ子 准教授 表現の自由・サイバー法
山本 隆一 准教授 医療と情報

■ 文化・人間情報学コース
安達 裕之 教授 海事史
石田 英敬 教授 情報記号論
永ノ尾 信悟 教授 儀礼からみたインド文化の変遷
西垣 通 教授 基礎情報学
馬場 章 教授 歴史情報からの跳躍
吉見 俊哉 教授 社会学・文化研究
佐倉 統 教授 進化生態情報学
岡田 猛 准教授 創造性の認知心理学(芸術創作,科学的発見)
倉田 博史 准教授 統計学
深代 千之 准教授 スポーツ・バイオメカニクス
本郷 和人 准教授 日本中世史・古文書
前田 幸男 准教授 計量社会分析・政治学
水越 伸 准教授 ソシオ・メディア論
山内 祐平 准教授 学習環境のデザイン
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