乙一「The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day」 

The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another dayThe Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day
(2007/11/26)
乙一

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○ 荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第四部を、乙一がノベライズしたもの
・ジョジョ4部のキャラクターVSオリジナルキャラクターである「敵役の少年」の戦い
・「敵役の少年」の語りが全体のメインを占める
・「少年」を産んだ母親は、「父」によっていじめられる。長いページを割いて妊婦をいじめていて、陰惨である
・母は、悪人である「父」により「狭い場所」に閉じ込められる。悲惨な住処と貧しい食事をあてがわれる。閉鎖された空間に主人公の母は飼われる。嗜虐的で猟奇的。なぜ乙一は、このような理不尽な環境を登場人物に与えるのか。ここには多少の象徴的な意味を見出せそうでもある
・殺された母親のために主人公は「父」と戦う。しかし、その過程で「ジョジョ」四部のヒーローたちが出てきて、彼らに成敗されてしまう

・黒い・暗い・後味が悪い、という点で、一般向けでなく文学的
・文章は稚拙
・最終的な「悪」の源は父
・「悪」を皆で倒す、というふうに話が進められるのでなく、「悪」を倒す過程で、「少年」は異母妹とセックスして子供ができてしまう。その異母妹の母を仇打ちにしたせいで、「敵役の少年」は作中の「悪」として成立してしまう。その結果「ジョジョ」四部のヒーローたちに追われることになる。「ジョジョ」特有の、悪をぶちのめす爽快感はない。救いようのない暗澹とした結末を迎える

○父殺し、近親相姦、原罪が一つのテーマである。タイトルの「The Book」には「聖書」の意味も込められているよう
・言葉や文章、「本」というものが、どんな意味を持ちうるのか、考察したいという要求が作者にはいくらかあるよう
・不安神経症の症状が作中のあちこちに見いだせる
・「内面」の描写が漫画よりはるかに多い。「漫画」という媒体と、「小説」という媒体の違いが顕著に出る。「ジョジョ」の登場人物たちは、読書好きであったり、女の子と一緒に登下校をしたりはしないだろう。荒木のジョジョは、友情・恋愛において、極めてさばさばしている。かつ、暑苦しい。それは、漫画ならではの過剰な表現による生産物であろう。その精神性において、少女漫画とは対照的なのである
・荒木における「悪役」の在り方は、まっすぐすぎて歪んでしまう、というイメージ。乙一はもうちょっとひねくれている。それは、他人へと何らかの望むものがあるからなのではないか?
・以上の点で、乙一の個性が多く入り込んでいて、荒木飛呂彦的ではない
・上遠野浩平がジョジョをノベライズしたら、もう少しヒューマニスティックな要素が減り、ゲーム的になるのかもしれない。それが適役だとも思わないが

○「敵役の少年」は、読書好きな人のための「スタンド」を使う
・「本を使って攻撃する」「本を使って悪を倒す」というイメージを、可視的な形で描写するために「ジョジョ」の「スタンド」を利用している
・このスタンドの操作は理屈っぽく、戦闘の手段としての使い方は下手くそである

○「ジョジョ」の登場人物を小説で利用する。二次創作物であり、同人誌的な「キャラクター小説」である
・メディアミックスにより「キャラクター」の相互利用がなされる。漫画のキャラクターを利用して小説を描く手法には、なんらかの意義づけが可能なのか?
・本書が、漫画版「ジョジョ」を超えた層に読まれることは少なそうではある
・純文学的でない。「ジャンル小説」のなかでもより縛りが強い、漫画のノベライズにおいて、「想像力」というものを、「芸術」としての独立性というものを、どう評価しうるのか?
・「文学研究」と「二次創作」の間にある、相同性と違いについてはどうか
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異母妹の母ではなく
主人公は父の愛人を
殺害しています
[ 2008/10/29 09:30 ] 匿名希望 [ 編集 ]
あ、そうだったのですか
お教えいただきありがとうございます
[ 2008/10/30 09:26 ] 松平耕一 [ 編集 ]
そんな事も分からずにこんな偉そうな文字の羅列を書いたの?
駄文だな。
[ 2013/09/03 12:05 ] あ [ 編集 ]
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