東浩紀『不過視なものの世界』 

不過視なものの世界不過視なものの世界
(2000/10)
東 浩紀

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○2000年刊行の東浩紀の対談集

○東の「想像界」―スキゾフレニアと「象徴界」―パラノイア理解

13・「一般にスキゾフレニア(分裂病)とは、去勢のシステムがうまく働かず、象徴界がうまく機能していない状態を言う」……想像界のみの世界

・「……ラカン派においては、主体化された(大人になった)人間は、多型的な欲望を断念するかわりに、「ファルス」と呼ばれる特権的な記号(去勢の徴)を抱えていると主張されている。逆にそのファルスがうまく形成されないと(去勢がうまくいかないと)、人間はいつまでも想像界的な幼児性を断念できず、主体化することができない」

・「他方パラノイアのほうは、象徴界にあまりにどっぷり浸かっていて、むしろ象徴界が変形されて妄想が紡がれるような状態」

○東は柄谷、浅田は「空間的」だと考え、デリダをつかって二人を相対化する

156・柄谷、浅田は「空間」の人。思考、文体が空間志向。京都哲学派やハイデガー、ベルクソンのような「時間」の哲学への警戒感があった。しかしそのやり方では、精神分析的なもの、転移的なものについては考えられない。そのため、他者概念が欠落した

157・「……時間的な論理というのは、僕がいて、他者たちがいて、その相互の転位関係の中で生成されていくものであり、真実があるのかどうかもよくわからない。ただこの転位関係の中に完全に取り込まれてしまうと、ユング的というか何というか、神秘化された集合無意識みたいなものの中にはまりこんでしまうわけで、これもまたまずい感じがする」

・空間と時間の折衷案としてデリダの「手紙」がある

「転位関係はあるのだけど、その他者は目の前にはいない。だから神秘化しようがない。しかし数学の命題もまた目の前にあるわけでなく、ときどき手紙というかたちで送られてくる。それに対してこちらもときどき返信するという離散的なコミュニケーションの中で、少しずつ命題が現れたり消えたりしている。そういう光景こそがデリダの考えていたこと」


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法月倫太郎『名探偵の世紀』の「クイーン論」
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