2008年ゼロアカ道場第一回関門 

東浩紀と太田克史による批評家養成講座「ゼロアカ道場」の第一回関門に参加してきた

試験問題は、「参加者持参の50冊から自分以外の一冊を選び、自分が持参した小説との関係性について、全角1000字以内で述べよ」とのこと

なんだい、そりゃ?
読んだことのない本からしか選ぶことができなかったら、普通に、困るだろうな

50人弱の参加者と、50冊弱の本
東氏・太田氏の専門とするライトノベル系の書籍がさすがに多い
それでも比較的、ジャンルはばらけていた
文芸五誌系のものでは、芥川賞受賞作がいくつか
大江健三郎、古井由吉、笙野頼子等、普通の純文学がないのは、まあ、そんなものだろう
しかし、村上春樹・村上龍がなかったことは、さすがに時代の流れを感じ、驚いた

『東京タワー』とか、大衆文学的なもの、普通の文芸書の売れ筋のものが目立つ

そんな雑多なセレクトであるが、太田克史は、BLものを除いたらほとんど読んでいるらしい
さすが、文芸系編集者の鏡だなと思う

制限時間は3時間
・インターネットで調べものをしてもよい
・自分のパソコンを持参したものは、そのパソコンにあるデータを使ってもよい、とのこと

要は、短い時間で本を読み、即興で短文の書評を作成する力を問うているよう
実際、批評家のもとに最初に舞い込む仕事はそういうものであるからね、とのこと
時間との勝負、みたいな

カンニングしたものは即刻退場とする、という注意書きもあった
しかし、インターネットでの検索もOKとのことで、「カンニング」の定義はどうなるのだろう? という疑問もかすめる

『ナルト』という漫画で、ナルトが忍者になるための試験を受けるエピソードがあった
その筆記試験では、問題が難しすぎて、解くことがほとんどできない
なので、生徒たちは、カンニングをする必要がある
つまり、カンニングの忍術のレベルを問うテストなのであった
まさか、そんな『ナルト』のごとき試験のわけじゃないのだろうけれども
「「Googleでいま調べました」感が高いひとはさすがに落としました。」と東氏自身もブログで書いているし

・批評の題材の選び方
→大学の日文科や文芸誌で選ばれないような大衆文学の選択
・Web利用の試験形式
・試験した論文をWebで発表
といったゼロアカ道場のアイディアは、なるほど、実践的な批評家を育てるうえで参考になるのかもしれない
大学の日文科、高校の国語教育でも、東・太田の「ゼロアカ道場」から学ぶべきところはありそうである

私はこの一次試験、不合格でした
私にとっての黒歴史がまた一つ増えた

でも、文芸評論家の某さんと、アニメイトに腐女子をナンパに行く約束を取り付けることができたので、良かった

mine-oさんにも、いっしょに腐女子をナンパしにアニメイトに行こうよと誘ったことがある
しかし、アニメイトはナンパに行くところじゃない、物を買いに行くところだとたしなめられた

オタク+現代思想+文学
という3点セットは、東氏の功績により、一定の読者層、一定の消費者層を形成するようになった
かつて、左翼+純文学が、果たしていた位置に、とって代わってもいる
政治的挫折から、内面の世界にひきこもった結果としての純文学というもの
政治的なものと純文学的なものは、大学という制度で、いまだにメインを占めている
しかし、オタク+現代思想+文学というコンボの織りなすモードは、今後、大学のなかに、その居場所を占めるようになっていくのだろうか?

太田氏は、「文学フェス」というものをやってみたいと考えているらしい
新潮とか群像とか、いろいろな文学関係者に声をかけ、東京ドームで文学の祭典をやってみたいのだって
もしも実現できたら、とても楽しそうですね
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