メルマガ『新大学04』配信開始!  

○ライトテロル系批評メルマガ『新大学04』の配信を開始いたします!

○電子版は下記アドレスからご購入いただけます
・文芸空間社購買部 http://matudairayamame.cart.fc2.com/
・メルマガ『新大学02』電子版は100円です

○2011年 6月12日(日)は、第十回文学フリマウ-16 文芸空間社ブースにて、メルマガ『新大学04』の紙版を販売いたします
・メルマガ『新大学02』紙版は250円です

○なお、メルマガ『新大学02』のコンテンツは、精選・再編集を経て批評誌『新文学04』に重複再掲載される予定ですので予めご了承くださいませ

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★『新大学04』のトピックス(全七万九千字程度)

一、【はじめに】松平耕一 @matudaira(約三千字)

二、【座談会】「暴力×文化コンテンツ×歴史」(約一万七千字)海老原豊、藤田直哉 @naoya_fujita 、北守 @hokusyu82 、松平耕一

三、【評論】中島晴矢 @haruya02 「THE FAKE MONSTER」(約一万三千字)

四、【座談会】「原発事故とアクション」(約一万二千字)ながい・のぶかず、中川康雄 @insiderivers 、中島晴矢、根来祐 @yunegoro 、北守、松平耕一

五、【評論】鈴木真吾 @junk666 「ジェンダー」と「セクシュアリティ」(約六千字)

六、【小説】章「MIMI」(約二万字)

七、【小説】章「なっっちゃっった☆」(約八千字)

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┃一┃『新大学04』はじめに / 松平耕一
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<松平耕一(まつだいら・こういち)プロフィール>

一九七八年東京都生まれ。法政大学日本文学科修士課程修了。批評家、W
eb文芸評論家。二〇〇八年「批評放送」Web配信開始、批評誌『新文
学』。二〇〇九年批評誌『新文学02 ゼロ年代の六十八選――二十一世紀
文学史へ』。ブログ「文芸空間」http://literaryspace.blog101.fc2.com
/、ツイッター @matudaira
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 あなたには悩みがあるだろうか。あなたが屈託を抱えたとする。あなたはある対象のことから心が離れない。いくつか例を挙げる。たとえばあなたは、愛する人を失った。たとえばあなたは、あなたが命とし、人生においてもっとも大事であると考えられるものを手に入れられずにいるとする。たとえばあなたは、他人から当然そうであると考えられ、期待されている約束を、自分の意に反して他人の気持ちに背いて破ったとする。たとえばそれらの条件において、あなたが悲しみを感じるとする。あなたはあなたが大切にしていた目標を台無しにされ、苦しみを覚える。
 私たちは目標を抱えて生きる生き物である。目標はあなたの生活を統括し、目標はあなたの生活における、生産と消費を、状況と条件に応じて決定し拘束する。目標はあなたを、社会の中で生きる主体とせしめる。人の目標は人それぞれであり、土地と場所、空間と時間、年齢と所属、社会的立場において細分化される。人間は目標を軸にコミュニティやクラスタを形作る。人が不満を抱えるのも、人が満足を感じるのも、目標の設定いかんによる。あなたは成長の過程で、あなたの目標を一方において共同主観として、環境によりインストールされ、同時に他方において、主体的意志を持って内発的に選びとる。
 あなたはあなたの友人と目標を共有する。目標を共有するのが友人であり、同胞である。ある人は、目標を順当に手に入れ続ける。しかし別のある人は、目標へと到達できない不満を抱えて生きる。目標を手に入れる勝ち組と、目標へと到達できない負け組。あなたは目標から滑り落ちる不幸な人であろうか。あなたは目標を他者に奪われる。あなたの目標を簒奪する他者を、「敵」であると認識することもあるだろう。
 あなたはあなたの目標のもとに、あなたの行動と生活を統括する。何らかの事象に欠落があると認識し、その欠落を埋めるという目標は、ある一つの世俗的な形式をもって具体化して言語化すれば、それは一つには「物語」と呼ばれるものである。物語の種類は無数にある。しかし私は、物語を大きく三つに分類し、この三つのケースについてさしあたってここで言及したい。
 人は目標を抱き物語の中に生きる。物語は目標の数だけ存在する。そして、ある物語は、金銭を獲得しクオリティ・オブ・ライフの向上に努める手法を喧伝する。この種の世俗的な物語は、それぞれの人々が自分の身を守るため、現在もっとも巷間に流布している物語である。人々個人個人が自己をマネジメントし、自己利益を目標とし、クオリティ・オブ・ライフを向上させる手法について、そのためのマニュアルを開示するこの世俗的な物語を、純朴に信じることができるなら、それは幸福なことであると私は個人的に思う。
 これらの世俗的な物語に対し、仮に私たちが「大きな物語」と名づけうる物語がある。「大きな物語」は、人々に倫理的な規範を要求する。「大きな物語」は、人々がともに共同体のために生き、人々は社会貢献をしなければならず、そのための修行がなされなければならないと考える。「大きな物語」は、一つには、物質的・精神的な欠乏を自認するが、文化的には進んでいる共同体においてとりわけ流布する。「大きな物語」は、共同体の成員に対し、共同体の成員たちが努力し慎みかしずいて、世界的・共同体的利益へと還元すべく邁進するように説く。
 自己への利益を確保するために克己を促す世俗的な物語と、集団への献身のために克己を促す「大きな物語」、この二つに対し、現在の世の中は、そもそも克己する必要のない時代であるとする思想もあった。実は、個人には目標がない。未来のあるべき自分と、未来のあるべき社会という目標へと向けて、自己を統括する物語を否定する思想である。たとえばそれは「動物化の思想」と呼ばれた。これは、自己研鑽を促す目標を否定する物語である。現在の日本においては、これら三つの物語の勢力がせめぎあっている状態であった。
 二〇一一年三月十一日、東日本大震災が起こった。この災厄は、現代日本において力を失っていた「大きな物語」の派閥を、いくらか助長する結果をもたらした。私たちは今、どんな状況におかれ、どんな目標を設定し、その目標のために、どんな具体的な手段をとりうるのか。それらの問いを深めつつ、人間の目標というものを分析し、その根底へと降りていかなければならない。

 ☆ ☆ ☆

 メルマガ『新大学04』は二つの座談会と二つの評論、二つの小説からなる。海老原豊、藤田直哉、北守の参加した座談会「暴力×文化コンテンツ×歴史」は、二〇一〇年一二月に収録した批評放送がもとになったものだが、ゼロ年代思想を総括したものとして重要である。私たちはなぜ暴力の夢を見るのか、人々は目指すべき目標というものを持ちうるのか、知識人は公定的な役割を果たしうるのか、といった若者たちの問いの突端が衝突し、闇夜の火花が青白く燃えるがごとくである。
 中島晴矢の「THE FAKE MONSTER」は、中島自身の美術作品の自己解説が基体となった評論であり、東日本大震災を関東において受け止めた一人の若者の述懐でもある。「まがいもの」である日本人が、自死を選ぶのはどんなときなのか。日本文学史に燦然と煌く自殺した文学者たちを振り返りつつ、レディー・ガガと三島の相同性を指摘し、原爆を落とした国、アメリカとの対決を睨みなされる中島の創作は、まさに「新文学」と呼ぶにふさわしい。
 ながい・のぶかず、中川康雄、中島晴矢、根来祐、北守らによる「原発事故とアクション」は、二〇一一年の東京都知事選挙を目前に控えた四月六日になされた「批評放送 東日本大震災×原発事故×東京都知事選」がもとになっている。私たち個人は、社会に対して何らかの影響を与えうる主体たりうるのか。私たち個人が、どうしようもない「悪いこと」を社会のなかに発見し、それをなくさなければならないと思い、しかしそれをなくせない現実に直面したとき、いかにしてそれに抗えばいいものなのか。二十一世紀における最悪の事件の一つとして後世語られることになりうるであろう福島原発事故に処するにあたっての、若き活動家たちからの提言が語られる。
 鈴木真吾の評論「「ジェンダー」と「セクシュアリティ」」は、現代日本でセクシュアリティ論をなすにあたって考えなければいけない諸問題を概括している。私たちの欲望の生まれ来る源泉はどこなのか。私たちの欲望はどのように構造化されているのか。人々へと吸着し、人々に執着させる性的目標を脱構築することは不可能なのか。社会的に構造化されたセクシュアリティの、その根深い奥底を直視しなければいけない。
 章による小説「MIMI」はレイプ被害を描き凄絶である。主人公の暗く愛らしい語りに不思議な魅力があるが、不可解な入院シーンに始まり不可解な入院シーンに終わる本編は、ケータイ小説版『ドグラマグラ』といってもそれほどおかしくはない、かもしれない。同じく章の小説「なっっちゃっった☆」は、初潮前の少女が想像する生理をテーマとし、生々しくも軽やかである。本編に見出される少女同士の間の、奇妙に屈折しねじれた関係性は、女性間の友愛の分断を暗示していて興味深い。

 ☆ ☆ ☆

 私は仮に一つの物語を提供する。それは、全人類に影響を及ぼすはずの物語である。私たちは、全世界に一つの目標を提案する。その物語を私は「新大学」「新文学」と名づける。闘争は継続されなければならない。世界を革命するために!

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☆「メルマガ『新大学04』アンケート」ページ:http://enq-maker.com/3acLKy8

○メルマガ『新大学04』についてのアンケートです

問1 値段は適切ですか?/問2 『新大学04』のなかで良かった作品は何ですか?/問3『新大学04』の購入の動機は?/問4 質問3で「執筆者に興味があったため」と答えた方に質問です。誰に興味がありましたか?/問5 一作品の長さは適切でしたか?/問6 『新大学04』の全体の長さは適切でしたか?/問7 年齢はいくつですか?/問8 性別は?/問9 販売して欲しいイベント・書店などや、お支払方法についてご意見がありましたらお寄せくださいませ/問10 今後、どんな特集を扱って欲しいですか?
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