コンピューターによる一括校正はいかが? 

出版のためのテキスト実践技法 (編集篇) 出版のためのテキスト実践技法 (編集篇)
西谷 能英 (2002/01)
未来社
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西谷能英『出版のためのテキスト実践技法[編集篇]』を読む。

『出版のためのテキスト実践技法[執筆篇]』との姉妹図書。

こちらの、「編集篇」は編集者向けで、「執筆篇」は著作者のためのもの。


西谷氏はこの書でSEDなるシステムを紹介する。
このSEDを利用すれば、著者から入稿した原稿の表記ゆれを一括して訂正できるとのこと。
これを使えば、「わたしの計算では編集者の労力は半減以下になるはずであり、したがって同じ実働時間で2倍以上の生産性が上がるはずである」と自信を見せる。

「Web文芸誌制作フォーラム」から「Web文芸誌」へと作品を移すとき、校正・校閲を行なう必要があると考えていた。

「Web文芸誌」の制作では、できるだけ作業を単純化していったほうがいい。
いろいろな面で、機械的にシンプルにする必要がある。
理由は二つある。

第一に、無料でつくる文芸誌であるため、編集・校正にお金をかけるわけにはいかないから。
機械的な処理により短時間で、同一の形式へとまとめた方が良い。

また、第二に、シンプルな言葉であるほうが、英語へと機械翻訳を行いやすいだろうから。
外国人が日本語を勉強し、日本人が英語を勉強する。
そういう文芸誌にできないかと、私は考えるのだ。

まあ、西谷氏の日本語観にも、疑念はある。
たとえば、送りがなは「本則」ではなく、「全部送る」を推薦している。
つまり、「表す」ではなく、「表わす」と書くわけね。
Wordでは、「表す」が最初に出るね。

また、複合動詞は「組み合わせる」のように送り、名詞の場合は「組合せ」と送るのを薦める。

ここらへん、前からぼくも悩んでいた。
どうすりゃいいのだ、とは感じていた。

西谷氏が本書で紹介しているシステムは、とてもよく考えられたものである。
前後の文脈であるとか。
一字前、一字後にどんな言葉がありうるか。
そのとき、どんなトラブルが生じうるのか。
そういったことまで、徹底して計算したうえで、コンピューター的な処理を可能としている。

しかし、どこまで編集者は原稿に手を入れていいものなのか。
送りがなの送り方まで含めて、著者の文体だともいえるのだろう。

また、小説は、文体が多様なほうが面白い。

悩みどころである。

本書の内容「未來社アーカイヴ」で読むことができる。
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